幻の広浜鉄道探検

 広浜鉄道とは、昭和の初めから始まった広島から浜田に新設する鉄道事業です。タイトルに幻がついているように、この一大事業は実現しませんでした。太平洋戦争、モータリゼーション等多くの要因により、大変な時間と費用をかけながらも、結果としてその負の遺産を残すのみとなりました。

 しかし、近年この遺跡?が土木学会選奨土木遺産認定となったり、地域の宝として見直されています。そこで昨日、沿線の関係組織「広浜鉄道今福線と宇野の自然を訪ねる会」主催のイベントがありましたので参加してきました。

 水環境再生としましても、この鉄道が2級河川下府川に沿っていたことと、宇野町は平成25年度島根県環境活動表彰を受けています「下府川を楽しむ会」の活動拠点でもありますので、良い機会でした。特筆すべきことは、鮭の放流を長年継続されていること。その苦労話や成功の秘訣も教えてもらい、大変な収穫となりました。また、会長より「楽しむ会」と命名されたいきさつも話されましたが、まさに継続の核心と思います。

 遺跡については、鉄道工事にかかわってこられた人の話や、当時の作業道具も保管展示されており、今のうちに検証保存しておく必要がありますね。8月にも大きなイベントが計画されていますし、地域にとっての大きな歴史遺産として大切にしたいものです。

 この探検で下府川の環境問題について、新たなる発見がありました。中腹地点より上流で河川環境が極端に悪くなっています。このことについて地元の人に話を聞くことが出来ましたので、水環境再生として何とかしなくてはと思いました。