【視察報告】
水環境再生山陰ネットワーク会議を設立するにあたり、全国各地の先進事例の視察に行ってきました。
■佐賀市上下水道局下水浄化センター
地域に密着した「資源循環型の下水処理」を実現した佐賀市上下水道局下水浄化センターに視察に行ってきました。
この取り組みは、全国的にも高く評価され、第15回日本水大賞も授賞しています。
多くの処理場は、かなりきつい臭気がするのですが、ここはほとんど臭いません。
しかも最終処理水は、別名「宝の水」とも呼ばれ、農作物の育成を促進し、連作障害を防ぎ、うまみも抜群の作物になるそうです。まさに、宝の水ですね!
下水浄化センターの処理水は、みかんやイチゴ、玉ねぎなど野菜の活性 肥料として、また水稲・麦・大豆の消毒用水として、地元の農家が積極的に利用しています。
写真は、処理水を活用している「すっぽんの養殖場」です。
すっぽん養殖場の水質浄化とともに、すっぽんの発育を促進し、非常に肉質の良いすっぽんに育つため、高値で取引されているそうです。
とても大きなすっぽんでした。
また、牛舎に散布すると、糞尿の悪臭を消すと同時に堆肥化を促進し、牛のストレスが少なくなるそうです。
結果、乳量も沢山取れると言うことです。
どうやら微生物が良い働きをしているそうなのですが、メカニズムが科学的に、まだ十分に解明されていないと言うだけで、あまり取り入れられていないのが実情とのこと。
これをぜひ、島根県の石見地域に取り入れて、江の川の水質浄化、農業への活用をしてみたら良いと強く思いました。大変参考になった事例でした。